無駄を愛して人生豊かに

散髪中の男性

昨日僕は、人生で初めて美容院に行きました。

これまではずっと床屋さんで髪を切ってもらってたんです。

特に安い床屋さんほど快適ですね。

回転率が大事なので、すぐに終わらせてくれますから。

僕はあの椅子に座って、身動きが取れない状態で長時間拘束されるのが、もうたまらなく苦痛なんです。

それに自分にとってヘアスタイルなんて気にするだけ時間の無駄だと思ってたんで、とにかく短くしてくれるのならどんなとこだってよかったんです。

僕の頭髪に対する考え方はそんな感じだったんですが、ふと自分が美容室で散髪してもらったらどんなふうになるのかなと思い、1回挑戦してみることにしました。

でも僕にとって美容室は女の人が行くところというイメージが拭いきれず、お店に入る前はめちゃくちゃ緊張しました。

気分としては女湯の中に入るぐらいの決心でお店に入りました。

いつも行っていた格安のチェーン店の床屋さんには「短くスッキリさしといてください」程度の注文で切ってくれるんですけど、美容院では要望を伝えるにあたって細かい質問にたくさん答えなければいけませんでした。

正直この時点でもう「めんどくさい。来んかったらよかった」という気持ちになったんです。

ただですね、完成した自分の頭を見たらやっぱり考え方は変わりましたね。

同じ髪の毛なのに、床屋さんで切ってもらうのとはどこか違って、ただ切っただけではなく美しさも意識されているのが伝わるんです。

同じ髪を切るのでも、床屋さんだと単に短く整えてもらうだけですけど、美容院ならただ短くするだけじゃなく、切ることで見た目をよくしようとしてくれるんですよね。

髪の毛を短くするという点で考えれば、床屋さんの方が無駄がなく効率的なんですけど、そこに美しさという「無駄」をプラスすることで、より心の充足感を高めることができる。

大袈裟ではなく、人生を豊かにするというのはこういった「無駄な部分」を楽しむということなのかなと気付かされました。

無駄が多すぎる人生が良いとは思わないですけど、適度な無駄であれば自分の人生を豊かにしてくれるんだということを知ることができたので、これからはこんな感じで適度な「無駄」を自分の生活に取り入れていきたいなと思います。

じゃ。